手形というのは通常は満期日でなければ資金化することはできなくなっています。
しかし、満期日前であっても、第三者に対して裏書譲渡をすることによって資金化することは可能です。
このようなことを手形割引といいます。
手形割引を行う場合には、満期日までに発生する利息、手数料がかかりますので、手にする金額は手形に印字されている金額よりも少なくなってしまいます。
手形割引を依頼できる取引先というのは銀行、手形割引業者との2種類があります。
では、銀行と手形割引業者というのはどのような違いがあるのでしょうか。
銀行と手形割引業者の違い
銀行と手形割引業者の大きな違いというのは、銀行は手形割引を依頼した人の信用状況を最重要視します。
しかし、業者は手形を発行した人の信用状況を最重要視しているのです。
銀行と業者のメリットデメリット
銀行は手形割引におけるハードルが高いため、誰でも利用できるものではありません。
その点、手形割引業者というのはハードルはそこまで高くありませんが、コストがかかってしまいます。
手形割引を依頼する人の財務内容が良好で、信用できるのであれば、メインバンクに依頼するのが良いでしょう。
手形割引業者よりも銀行の方が金利が低いですし、取引状況などの金額によっては金利がさらに低くなることがあります。
しかし、手形取引約定書を交わすうえでの手続きが必須です。
また、現金化には長い時間がかかってしまいますし、割引額における上限額が設定されています。
また、自社の財務内容や信用度次第では取引を行っているメインバンクであっても手形の割引に応じてもらうことができないこともあるのです。
手形割引業者に依頼する場合には、銀行の審査に万が一通らなかったとしても、業者に依頼をすると割引が可能になることもあります。
手続きも非常に簡単ですし、現金化が即日で可能です。
ただし、依頼する場合には費用がかかりますし、手数料等ももちろん支払わなければならないので、受け取れる金額が少なくなってしまうというのがデメリットだといえます。