手形取引において受け取った約束手形、為替手形というのは期日になると現金化することができます。
しかし、それまでせっかくの資産を使用せずに待つというのはもったいないと思いませんか?
企業というのは儲けるために活動していますので、儲けるチャンスがあるのなら資産利用をしたいはずです。
そこで、受け取った手形を現金の代わりとして利用する、という方法があります。
手形の裏書
商品を仕入れたことで支払い義務が生じた場合、受け取っていた約束手形の裏面部分に署名、捺印をしてから譲渡することで代金として支払うことができるのです。
手形の裏面部分に署名捺印することを手形の裏書といいます。
手形を譲渡する場合に裏書譲渡と呼びます。
裏書というのは実際には使用したことがなければなかなか想像がつかないかもしれませんが、そんなに頻繁に手形の裏書を利用するということはありません。
裏書譲渡の取引の種類
裏書譲渡の取引は、手形の裏書をした時、手形の裏書をされた時、自分振出しの約束手形を裏書譲渡された時です。
手形を裏書きした場合、受け取った手形は一度消滅し、手形によって支払いが完了した、ということになります。
そして手形を裏書きされた場合は、商品の販売を行い、その代金として現金ではなく裏書手形を受け取ったという処理になります。
裏書されたということではあるのですが、簡単にいえば裏書をされていない一般的な約束手形を受け取ったのと同じ扱いです。
自分が振り出した約束手形が裏書譲渡された時には、自分が振出した手形が自分のところに戻ってきた、ということです。
手形の裏書き譲渡というのは実際にはなかなか経験があるものではないですので、初めて行う場合には緊張するかもしれません。
また、手形割引と裏書について十分に理解をしていなければ、スムーズに取引を成立させることができない、ということもあるでしょう。
そのため、不安が大きいのであれば、一度専門業者や専門家に相談をしてみるというのも良いかもしれませんね。
そうすれば安心して取引を進めることができるでしょう。