手形割引というのは、企業の取引をしている相手が、代金の支払いの一つとして振出している手形を一度受け取り、期日前に銀行や金融業者に買い取ってもらうことを言います。
そうすることで期日前の手形を現金化することができるのです。
商業手形割引と呼ばれることもあります。
本来は満期日でないと換金できないはずの手形を買い取るわけですので、満期日までの期間に応じた利息、そして手形の額面を割り引いた金額が企業に支払われます。
割引率というのは満期までどのくらいの期間があるのか、振出人になる企業の信用の度合いにおって決定されます。
手形割引と銀行の審査
手形割引を取り扱っている銀行というのは、手形が不渡りとなることなく、換金できるのかどうか、手形を振り出した企業が手形を買い戻すだけの経済力があるのかどうかをチェックするのです。
企業の業績であったり資産を査定することで、判断されるのです。
手形割引というのは銀行だけでなく、ノンバンクにおいても扱われています。
銀行においては顧客の信用をベースとして限度額を判断しています。
そのため、即日に融資を受けることはまずありません。
割引率の目安位は1%から6%になります。
ノンバンクの場合には手形の支払先から判断されます。
決済は早ければ半日で可能になります。
ただし、割引率の目安というのは4%から18%と高めです。
支払う会社の信用が高ければ割引率は低くなりますが、そうでない場合には割引率は高くなってしまいます。
手形割引の注意ポイント
手形割引をするうえで最も注意すべきことは、割り引く対象となる手形が本物なのかどうか、ということです。
支払期日が訂正されている場合や、金額があまりにも大きすぎたり、印鑑が不鮮明であるような手形というのは偽造されたものである可能性がありますので注意しなければなりません。
企業が手形を振り出す場合には書き間違えや印鑑が不鮮明、ということは珍しくありません。
そのため、偽造の疑いのある手形かどうかは専門業者に判断をしてもらうのも良いでしょう。